コンセプト

長野県立こども病院PICUは小児重症診療の地域モデルです

チームワークでこどもを守る
							新しいPICUでより良い医療を

人口約200万の長野県の小児重症患者を全て引き受けるために、2017年7月にとうとう新しいPICUが12床でオープンしました。より幅の広い診療ができる様に最新の医療機器を整備しただけでなく、 “一般病棟の様なPICU”を目指して暖かみのある中で、チーム一丸となって診療しています。

増床によりベッド不足の懸念も払拭され、広く余裕のある環境で院内全診療科・コメディカルのみんなで綿密な連携をとりながら、引き続き質の高い診療を行っています。相手の立場にたって診療連携ができるよう心がけてチーム医療を行っています。

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スタッフは小児集中治療科医師スタッフ4名・フェロー4名で長野県全域の搬送をカバーし、PICUでは専従看護師が2:1管理の6名夜勤体制で診療しています。循環器疾患は循環器グループと伴に当直体制を組み、幅広い重症診療に対応できるようにしています。

是非、皆さん。私達のチームで一緒に働きましょう。連絡を待っています。

長野県全体で一丸となってこどもを守る
								Nagano As One Team

 

小児重症患者は集中治療を行う医療機関に患者を集める、いわゆる“集約化”が治療のレベルをあげ、患者の予後を改善する事が判明しています。しかし実際に医療圏の中で集約化を実現するのは、いろいろな困難があり、その実現には様々な課題があります。その課題を一つ一つクリアして、現在長野県は“県全体が一つのチームの様な集約化”が実現できています。

 

広い長野県の地域病院との連携は極めて良好です。毎年、それぞれ各地域に訪問して開催している長野県小児重症症例検討会も5年目に入り、“極めて閾の低い連携体制”で診療連携を行っています。“迷ったとき・困ったときにはみんなで協力してこどもを守る”として、いつでも24時間・365日体制で相談や診療依頼に対応させてもらっています。私達に“No”という言葉はありません。

 

各地域と私達をつなぐ導線がドクターカーです。依頼があれば直ちに飛び出して、早期集中治療介入をできるだけ早期に行う事を目標としています。地域の先生方が搬送を行うよりも患者の安定化に全力を集中してもらい、集中治療につなげていくことが、より医療効率を高めると考えています。

 

伴に三次医療施設である信州大学医学部附属病院ともタッグを組んで連携しています。それぞれの施設の特徴をふまえた患者選定や患者のやりとりドクターヘリ搬送連携を、病院間協定をもとに長野県のこどもを守る体制の強化に取り組んでいます。

 

長野県はこどもの命を県全体が一丸となって守る、小児重症診療の地域モデルです。


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長野県から世界の医療を進歩させる
									世界は常にそばにある

 

多様な症状をもつ重症患者さんを治療する中で、私達が学ぶことも多くあります。中には世界で報告のない場合や新しいことを発見することも、日常の臨床の中で多々あります。患者さんから教えてもらった事を、私達は医療者として医療を進歩させる義務があります。

 

ベッド数や症例数が多くても、臨床から医学の進歩へと繋げることができなければ、成果も半減です。私達は“医師として”常に成長するように、少数精鋭で実績をあげる活動をしています。小児科専門医・救急専門医・集中治療専門医を中心とした、専門研修施設としての臨床資格の取得だけでなく、英語論文・日本語論文の継続的な発表、専門学会での委員活動などを継続して行っています。

 

新しいことや有用と思われることが見つかれば、すぐに英語論文を投稿します。採択までの道のりは決して楽なものではありませんが、それを達成したときの感激はひとしきりです。小さいことを積み上げていくことの大切さを、有言実行の精神で前向きに進んでいます。私達は地方長野から日本そして世界に発信できるPICUを目指しています。

  • 年間入室:450-500件
  • PICU病床数:12床
  • 平均占床率:80%以上
  • 搬送件数:年間120-150件
  • ドクターヘリとのランデブー・ピックアップ連携
  • 入室分類:急性疾患25%、循環器系疾患45%、その他30%
  • CV確保:年間約100件
  • 気管支ファイバー検査:年間約100件
  • エコー検査:必要に応じて適宜
  • 血液浄化療法・ECMO:必要に応じて適宜